旅を楽しむために、大切なこと…。
海外旅行を楽しむためには、もちろん観光地の見どころや宿泊施設、航空チケットについての情報も大切ですが、From VALVANEでは何より「安全であること」が大切であると考えています。
安心出来てこそ、旅は楽しめるものですからね。そしてその上で、「その国、その地域の歴史や文化、習慣について」もっと理解を深めることが出来たら…。旅はもっと楽しくなると思いませんか?そのためにFrom VALVANEでは、旅行先の安全性やお国柄などが良く現れていると思われるニュースを中心に、ピックアップしていきます。
写真 : 旅猫写真館
・ Wikipedia「バクラヴァ」にて、紹介されています。
・ カナダ、バンクーバーの日本語情報雑誌「Oops!」にて、紹介されました。
http://www.oopsweb.com/2007/focus/new/1b1.htm (ウェブ版)
つい先ほど、アルピニスト、野口健さんの(チベット側からの)エベレスト登頂成功と地球温暖化について書いたばかりですが、それに付随して、少し…。「登頂に成功した」と聞くと、すごく晴れ晴れしく感じてしまいますが、実は今回のエベレスト登山、恵まれているどころか、「地獄」だったようです。つまり、遭難者が相次いだ…と。そしてその中には、日本から「ツアー」で登山に参加し、亡くなられた男性もいました。
【エベレスト登頂成功の都内の62歳、山頂付近で急死】 (読売新聞)
世界最高峰のエベレストで現地時間の15日午前、公募登山に参加した都内に住む男性(62)が、登頂成功後に山頂付近で死亡したと、登山を企画した山岳ガイド事務所「アドベンチャーガイズ」(東京都千代田区)に同日、衛星携帯電話で連絡が入った。
同事務所によると、登山隊(大蔵喜福隊長)は4月14日、成田空港を出発。15日午前8時半(日本時間午前11時45分)ごろ、エベレスト登頂に成功した。山頂で約10分間休み、下山しようとしたところ、男性が突然しゃがみ込んで意識を失って亡くなった。遺体は山頂付近の雪の中に埋葬された。
…ネパール人ガイドが心臓マッサージなどを施したものの、蘇生せず息を引き取ったそうです。が、なぜ「ツアー」でエベレストに
この「ツアー」を催行した旅行会社、「アドベンチャーガイズ」社は、「04年に日本で初めてエベレスト登頂を目指す本格的な商業公募隊を派遣。04年5月にも広島県から参加した女性隊員(当時63)が登頂成功後の下山中に亡くなっており、2回目の遭難死となる。(asahi.com)」そうです。「7,000mを越える世界の高峰」「難易度の高い登山」「秘境の登山」にチャレンジするための公募形式の登山隊です。一般の海外旅行とは違い、同行する日本人リーダーや現地スタッフの指導のもと、参加者が隊員として自身の安全管理に責任を持って登山を行って頂きます。また、概して高峰登山や秘境登山は出発前の準備に時間が掛かりますが、手間の掛かる手続きは、登山隊事務局にお任せ頂き、参加者のみなさんは、ご自身の体調管理など登山にだけ集中されて出発に望んで下さい。
とは、旅行を主催した「アドベンチャーガイズ」社の「公募登山隊」のページからですが、この文面からは「誰でも手軽に7000m級の高峰にチャレンジできる」かのような印象を受ける一方、しっかりと「安全確保は自己責任で」と書かれています。そのためでしょうか。遭難事故から半月近くが経っているとは言え、「アドベンチャーガイズ」社のHPには「お詫び」はもちろん、「お悔やみ」の一言もありません。遭難事故があったことを知らせる一文すら、入っていません。
「こちらは旅行の手配をしただけ」…?
「自己責任で登ったのだから、知ったことではない」…?
そしてニュースによると、このわずか3日後に更にもう1人、長野市の男性会社員(47)がキャンプ2のテント内で、遺体で発見されました。亡くなった男性は素人ではなく、これまでに3度エベレストに挑戦していて、過去2回は最終キャンプ(8300m)に到達し、また、2003年にはチョーオユー(8201m)に登頂成功していた「ベテラン登山家」とのこと。そして今回の登頂に当たって、事前の健康診断で問題はなく、持病もなかったと言います。…「3度」挑戦しただけの男性を、野口健さんと同列に見ることが出来るかどうかは、別問題ですが。
亡くなった男性は、「登頂に挑戦する資格が十分にあり、旅行会社も旅行会社なりに、安全に気を配っていた」…?
【エベレストで日本人男性が死亡 山頂手前のテントの中】 (asahi.com)
男性は、93年にナンガパルバット(8126メートル)、04年には世界第2の高峰K2(8611メートル)にいずれも酸素ボンベを使わず登頂した。
今回はカトマンズのトレッキングなどを手がける旅行会社が募集した個人手配のツアーでエベレスト登山をしていた。高所ガイドも雇わず、酸素ボンベも使わない単独でのスタイルだった。
ガイドも雇わず、酸素ボンベも使わず…

そりゃ〜、酸素ボンベなしでエベレスト登頂なんて出来たらスゴイですが、野口健さんほどの
「ベテラン」だって、酸素ボンベ使っているんですよ

この男性だって、エベレストに挑戦するほどの人なら、「山の恐ろしさ」は判っていたと思うのですが…
…判っていたのでしょうか?
判っていたなら、「自己責任」であり、憧れの山で死ぬことは「本望」かもしれません。しかしそれでも、「商業」登山隊であるなら、安全を第一に考え、諌めるべきであったと思います。よく言いますが「山の天気は変わりやすく」、猛烈な強風や吹雪に見舞われれば、普段の何倍も体力を消耗してしまうでしょう。いくら8000m級の山に登ったことがあると言っても、天気に恵まれた時とそうでない時とでは、天と地ほどの違いがあるでしょう。「視界」1つ取っても、足場がしっかり確認出来るのと出来ないのとでは、強いられる緊張の度合いが違ってくるでしょう。緊張が高まれば、体もこわばります。必要以上に疲労し、呼吸も荒くなるでしょう。そうなればもちろん、酸欠による「高山病」発症の危険度合いも、違ってくるでしょう。。
これらについて、野口さんも思ったことがあったようです。奇しくも野口健さんは、亡くなられた男性と同じ日に登頂しており、もちろん、悲報をいち早く受け取った1人です。そのため男性のことも「いつものように」衛星電話で事務所に伝え、事務所はそれを「ブログにアップ」しました。残念ながら、その内容を巡って、一部「荒れる」方がいたため、私がブログを見たときには既に削除されていたのが残念ですが…、その内のごく一部は引用された形で残っていました。そこからの、私にとって興味深い言葉です。
「大蔵さん(※)が山の大先輩ですからフォローをするわけではないのですが、そもそも僕はエベレストのツアー自体に無理があるのかなと。
山の世界と言うのは自己責任の世界ですから。そこにツアーって言うのがありえるのかなと。」 ※ ツアー登山隊の隊長
…まったくもって、同感です。おそらく引用者さまが想像されるとおり、「何らかの不測の事態が発生しても、それは自己責任であり、当社は一切の責任を負わないものとする。」といった内容の同意書を取っているものと思われますが、同意書さえ取り付けていれば死者が出たって良いのか、ということですね。山かどうかはともかく、旅とは、本来危険なものです。それを「商売」にしておいて、責任は客に丸投げだなんて、そんなことがあって良いわけがない。それでお金を取る以上は、きちんと責任を持たないと。そして責任を取れないなら、手を引く勇気も必要です。
この「From VALVANE」を立ち上げた理由、そのものな話題であったため、少々熱く語ってしまいましたが、この辺で…。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
【追記】
申し訳ないです。私も頭が混乱していたようで、一部訂正しました。今季のエベレスト登山で亡くなった日本人は、2人。アドベンチャーガイズ社のツアーを利用された、都内に住む62歳の男性と、カトマンズの旅行会社を利用、ガイドなし、酸素なしで挑んだ長野の47歳の男性です。いずれも、旅行会社のツアーを利用していたわけですが…。お2人の冥福をお祈りいたします。



ヨロシク…

おっしゃるとおり、47歳の人の件はパックツアーではないと思います。しかし個人手配でも、「手配」と付くものは一種の「ツアー」の扱いになるんですね。1人だけ参加のツアーです。もちろん、この場合は企画したのは客であって、旅行会社ではないです。しかし、お客様はお客様であって、(たとえ相手がプロであろうとも)旅行会社はお客様にプロの知識と経験を求める「気持ち」があってはいけません(安易に「大丈夫だろう」と過信するな)。旅行会社は常に、お客様の安全を第一に考え、第二に楽しみなどの要望を考えるべき…と言うのが、私の考えです。それからすると、無酸素単独登山というものが、どれくらいのレベルの人たちの間で確立されたスタイルなのか、私は存じませんが、旅行会社としては勧めるべきではないでしょう。客の要望に応えるだけではなく、場合によっては説得するなり、断るなり、(手数料は諦め)自分で手配するよう、連絡先だけメモして渡すなりすべきです。
個人的なことを言えば、たとえどれだけ多くの人が無酸素単独登山するようになったとしても、第一人者である野口健さんがそうしていないと聞けば、私もそうしません。危険だと分かっていて危険なやり方をするのは、勇気があるとは言いません。無謀なだけです。そんな人は、万が一の時に世話をした会社の名前が晒されずにすむよう、自分で手配してください。
じゃ、登らなくて(&登らせなくて)結構です。航空券や査証申請、入山申請、道具の手配等…、これらはロシアのような一部の国を除き、個人で手配可能です。旅行会社がしていることは難しいことでもなければ、旅行会社でないと不可能なことでもありません。ただ単に、面倒事をお金で引き受けているだけです。本当に、登りたいと思う気持ちが強いなら、旅行会社が手配しなくても、そんなものは何ら障害にならないはずです。旅行会社、顧客共に、馴れ合い、甘えあっていたのでは成長しませんね。
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